2013年韓国囲碁ツアー ②

道場指導碁

道場指導碁2

2013年韓国囲碁ツアー、今回はクォン・カムニョン囲碁道場での様子をアップいたします。

クォン・カムニョン囲碁道場は、イ・セドル九段を初め数十名のプロ棋士を輩出している名門囲碁道場で、韓国三大囲碁道場の一つに数えられています。

カンナム(江南)地区にあるこの道場へは、カン・ジソン九段のご案内でお邪魔いたしました。カンジソン先生は、クォン・カムニョン道場のご出身ではないのですが、国際棋戦でも活躍されている一流棋士の一人です。このたび日本語ができるからということもあって、私どもの案内役と指導碁役を引き受けて下さいました。

カン・ジソン先生は人当たりが柔らかで秀才肌の好青年という印象の方で、実際のご年齢よりもずっと若く見えました。

道場に案内されると、道場主であるクォン・カムニョン先生が自ら迎えて下さり、恐縮でした。日本でいえば木谷実先生のような方なので、よもや粗相はできませんからね。

道場では、まず最初にカン・ジソン先生による田中君への3子での指導碁が行われました。棋譜については、こちらのURLをご覧ください。

http://goxi.jp/diary/167759

田中君は、一流のプロ棋士相手に一歩も引かない打ちぶりで3子で立派に踏ん張っていましたが、後半でついに大きな隙を見せてしまい、大石が召しとられてゲームセットとあいなりました。局後の検討で、自己流でこれだけ打てるようになったのはすごいことだというおほめの言葉をいただいていましたが、今後より上を目指してゆくためには、自己流を脱却して一般的な打ち方を覚えたほうがいいですね、というのが義行先生も含めた先生方の一致した見解だったようです。

そのあと、お昼ごはんを挟んで午後は田中君と囲碁道場の子供たちとの交流対局が行われました。しかし、残念ながら道場のキャパシティの問題で私と義行先生は立ち会うことができませんでしたので、棋譜は残していません。

午後5時に道場へ戻ってみると、田中君が道場主であるクォン・カムニョン先生に手ほどきを受けているところでした。大先生に手ほどきしてもらえて、大変いい経験でしたね。言葉はもちろん韓国語なんですが、並べながら話すのでだいたい何が言いたいのかは分かるものでした。要所はカン・ジソン先生が通訳して下さいましたし。

クォン・カムニョン先生は、初見の日本の少年にとても真剣に教えて下さり、また子供たちに対する愛情というか温かみのようなものを感じる、人間味のある方でした。

5時過ぎに道場を辞去して、公式な日程はすべて終えましたが、田中君にはいい経験をしてもらうことができたと思います。来年も実りあるツアーを行いたいと思います。

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